「旦那には口が裂けても言えない」
「親にだけは内緒に」
借金は、とかく身内に隠そうとしがちだ。
借金を身内に告白できないという心理状態は、
非常に危険である。
身内に内緒にしていても、
借金を返済できさえすれば、それでいいんじゃないか?
そんな声が聞こえる。
実際、身内に内緒の人は、みんなそう言う。
では、身内に内緒のまま、
借金を見事返し終わった人について考えてみよう。
300万あった借金を、
見事自力で返し切ったA君。
もちろん奥さんには内緒である。
ある日A君は事故を起こした。
しかも、ツイてない事に、無保険である。
実は先日、車検を迎えたのだが、
見積もりが思いのほか高く、
税金や保険料を合わせるとどうしてもお金が足りない。
もう絶対に借金はしないと決めていたので、
給料日までの数日間だけ車検を受けるのを待つことにしたのだ。
その数日間の間に起きてしまった事故。
幸い、お互いにケガはなく、
損害はお互いの車の修理だけ。
考え事をしながらの赤信号での追突だったので、
過失は100%A君。
修理代は両車で約80万。
当然、ない。
車検を受けていないことすら奥さんに言っていないのに、
まさか事故のことなど言えるわけもなく、
A君は再びキャッシングの道へ・・・。
(300万だって自力で返したんだ・・・!)
これがA君の心の言い訳。
「返済への強い意志」は、
いとも簡単に「返済への自信」へと変貌し、
そして「キャッシングへの正当化」へとつながる。
さて。
これが私の言う「危険」だとお思いでしょうか?
こんな程度では危険でも何でもない。
ただの「自爆」。どうぞご自由に。だ(笑)
この事故、人身事故だったら、どうなっていただろう?
しかも命にかかわる重大事故だったら?
A君は飲酒運転で暗い夜道を走行中、人をはねた。
はねた相手は動かない。
あ、いや。
今少しピクッと動いた。
が、ピクッとしただけ。起き上がる様子はない。
周りには人はいない。
幸い、自分の車は人気車、色も人気カラー。
現場検証で車種が判明しても、
そう簡単には見つからないだろう・・・。
もし事故となったら、
無保険、無車検、飲酒・・・。
ダメだ・・・。
人生終わりだ・・・。
ましてや嫁に何て顔して会えばいい?
子供の顔を見れるか?
ダメだ!逃げよう!
「借金体質」とは、
「目の前にある『今、しなければならないこと』から逃げる」こと。
家計がマイナスなら、
収入を増やすか、支出を減らすか。
収入を増やせないなら、支出を減らす。
他に選択肢はない。
そこに勝手に見出したのがキャッシング。
そんなもの、選択肢でも何でもない。
減らせない支出を、泣く泣く切り詰める。
それが、『今、しなければならないこと』。
車を売らなければ無理なら、売る。
家も売らなければ無理なら、売る。
家賃がどうしても出ないなら、引っ越す。
それが、『今、しなければならないこと』。
車検が受けられないなら、
受けるまでは乗らない。
その選択が、『今、しなければならないこと』。
そのために奥さんに、
「なんでバスで行くの?」と聞かれれば、
正直に話す。
それが、『今、しなければならないこと』。
それを告白すると、つじつまが合わなくなり、
実は借金があったことについて話す必要があれば、
過去の借金についても、正直に話す。
それが、『今、しなければならないこと』。
それによって離婚の危機を迎えるのなら、
その離婚の危機が、『今、しなければならないこと』。
その「事実」を曲げなければ乗り越えられない夫婦の壁なら、
いずれその壁は崩れる。
早いか遅いかだけの問題だ。
その夫婦にとって、離婚の危機は、
『いずれ乗り越えなければならない壁』。
避けて通ることは不可能なんだ。
だとすれば、その離婚についての夫婦の話し合いは、
『今、しなければならないこと』。
人をハネてしまったら、
何を置いてもまずは人名救護をする。
それは、『今、しなければならないこと』。
そのために、刑事責任を問われるとしても、
それも、『今、しなければならないこと』。
後に伸ばせば、
今していれば付いていたはずだった
執行猶予を失う。
借金が原因で離婚になるのなら、
どうせあなたは離婚される。必ず。
しかし、多くの離婚原因は、
借金そのものよりも、それを隠していたことにある。
さらに言えば、自らカミングアウトせず、
バレたことによる場合が多い。
離婚の原因は、
車検を受けなかったことにあるのではなく、
車検を受けるためにキャッシングしたことにある。
さらに言えば、
車検を受けていない車に乗ったことにある。
離婚の原因は、
事故を起こしたことではなく、
事故を隠してキャッシングしたことにある。
離婚の原因は、
人をひき殺したことにではなく、
ひき逃げしたことにある。
「借金体質な人」の選択は、全て「逃げ」だ。
その「逃げ」にこそ、離婚原因がある。
その「逃げ」にこそ、あなたを不幸にした原因はある。
決して、「ひいた相手がそこにいたこと」ではない。
「車検が高すぎる」ことにあるのでもない。
「保険料が高すぎる」ことにあるのでも、
「税金が高すぎる」ことにあるのでもない。
多重債務の原因も同様。
「金利が高すぎる」ことにあるのではなく、
「取立てがキツすぎる」ことにあるのでもない。
ましてや「保険がかけられている」ことにあるのでもない。
すべて、あなたの「逃げの態度」にあるのだ。
借金体質とは、究極はその「逃げの態度」にある。
逃げている限り、借金体質の改善など、ない。
家族に内緒のまま、例え借金を片付けたとしても、
借金体質は改善してはいない。
あなたも危険運転致死傷罪で懲役に行きますか?
家族にどうしても言えない、というのなら、
その覚悟はして下さい。
懲役の確率が下がります→人気Blogランキング^^
懲役予備軍が一杯です→借金ブログランキング
追伸。
「家族に内緒で債務整理できます」と謳っている弁護士事務所。
あなた達は危険運転致死傷罪の共犯です。